今年も残すところあと数日ですね。
心理学とカウンセリングを学び中の緒山(おやま)まりこです。
今回は、私の好きな本(推し)を紹介しようと思います。
解説:オタクは推しを拡散するのが好き、という習性を持っている!
今回は、大好きな小説家の
山本文緒さん『眠れるラプンツェル』 をご紹介します。
*販売サイトはこちら(紹介文あり)
読み返してみて、こんな人↓には特にオススメだと思いました (*^^*)
- どこかに閉じ込められている感覚がある(閉塞感を覚えている)
- 自由になりたいという感覚を持っている
- 感覚が鈍くなっているけど、実はひとりで寂しいかも
山本文緒さんで語りたいこと、私のなかの思い出はたくさんあります。
↓ 「緒山」の名字は「山本文緒さん」の漢字をお借りしています♡
実は今、別作品のドラマ放送中 (※投稿日の現在)。そちらを語るタイミングなのかもだけれど…!
*この『自転しながら公転する』も、ぜひ語りたい。けど今は、自分と重なってヒリヒリする感じも強くて、、またの機会に!
まずは、1番好きな作品から紹介したいと思います!
*
山本文緒さんの作品を読み始めたのは、高校1年生の頃。
山本さん小説が原作のドラマ『ブルーもしくはブルー』を見ていました。
ドラマが面白いと思った私は原作の小説があることを知り、読むことにしました。
この小説は、山本さんには珍しいFS的な要素のあるお話。
すごく惹き込まれて、どんどん他の作品も買って読んでいきました。
『眠れるラプンツェル』は、
「たくさんある山本文緒さんの作品でも、1番好きなものは?」
と聞かれたら答える作品です。
*
※「これから読みたい」という方には、ネタバレになるかもしれません。
読み進めてくださる場合は、その可能性をご了承くださいませ。
主婦という孤独の日常に生まれた、一つの恋。年下の男は私の人生を変えた。
主婦というよろいをまとい、ラプンツェルのように塔に閉じこめられた私。28歳・汐美の平凡な主婦生活。子供はなく、夫は不在。ある日、ゲームセンターで助けた隣の12歳の少年と突然、恋に落ちた――。
『眠れるラプンツェル』著者 山本文緒/KADOKAWA 作品紹介より引用
そう。主人公のアラサー主婦・汐美が恋に落ちたのは、12歳の少年。
ちなみに少年はルフィオと呼ばれる。ダニーと呼ばれるおっさんも出てくるよ。猫も。
話の序盤に描かれる汐美は、変化のない生活に退屈しているグータラ主婦。
彼女の生活を変えるものが入ってくると、読んでいる側に彼女は違う側面を見せていく。
彼女の生活に、変化が生まれる。
ねことねむるようになり、おとことねむり、こどもともねむる。
そして最後は…。
*
汐美はずーっと、ほとんど帰ってこない旦那を家で待っていた。
小さな世界、マンションの1室に幽閉されしお姫さま。
部屋の中で育った猫がうらやましいという汐美。
ここに居ればごはんや愛情はもらえるし、
発情期だって手術をすればなくなり、家の中だけで満ち足りた生活を送れる。
汐美は猫とは違う。部屋の中に幽閉されて、本当の意味で生きてなどいけない。
でも本当は、旦那も誰も、彼女を閉じ込めたりはしていなかった。
自分で自分を、ずっとそこにひとり閉じ込めていた。
そこを出る鍵は、自分でずっと持っていた。本当はずっと自由だった。
*
あらためて気になるところを読んだら、汐美の寂しさがこれでもかと伝わってきて、泣けてきた。
なんだろう、山本さんは、本当にすごい。
大げさでなくさりげなく、それでいて心の深いところからヒダの部分まで描写なさっていて。
私の表現力&語彙力がもっとあれば、魅力を伝えられるのにー。ぐぎぎ。
最後の描写も秀逸。
叶わないとわかっているからこその切なさがあり、でも前を向いているような。
***
この作品の好きなところ、今回初めて言葉にしました。
私のこの紹介で伝わったかしら。
今までは「なんか好きなんだよね⭐︎」だった。これじゃ魅力が伝わらないよね。(反省)
あと、20年以上前の作品なので、
作中の「女性が働く」描写は “現代” とは異なることをあらかじめお伝えしておきます。
(読んだ当時は主人公が大人に思えていたのに。今や私がだんぜん年上。時が経ったなぁ)(小声)
気になられた方は、よろしければ読んでみてくださいね。
そして、読まれた方がいらっしゃいましたら、ぜひ感想を語り合いましょう^^
推しブログを読んでくださってありがとうございました♡
緒山まりこ
この記事をきっかけに
読んだ本のレビューシェアサイト登録してみました。
↓ひとまず自分の本棚に、思いついた本を並べた📚
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